返礼品需要による地元産業の活性化や子育て支援策が実を結び、平成28年からは人口が増加に転じるなど明るいニュースが続いています。
ふるさと納税の寄付金があと押しとなり、過疎化の続いた北海道の自治体が実際に元気を取り戻しつつあるのです。
そんな、北海道十勝にある上士幌町のふるさと納税の寄付金額推移がものすごいのでまとめてみました。
上士幌町のふるさと納税の寄付金額推移
年度 | 金額 | 件数 |
2008年(平成20年) | 50,000 | 1 |
2010年(平成22年) | 10,896,100 | 17 |
2012年(平成24年) | 15,959,020 | 969 |
2014年(平成26年) | 957,168,617 | 53,783 |
2016年(平成28年) | 2,124,829,457 | 95,107 |
ふるさと納税の制度は2008年(平成20年)からスタートしました。
上士幌の町長はいち早くこれに目をつけましたが、この年に集まった寄付金はたったの5万円(1件)でした。
2010年(平成22年)は10,896,100円と金額こそ跳ね上がったものの17件とまだまだ少ない数字ですが、2012年(平成24年)にはそれが969件になります。寄付金額も15,959,020円に。
寄付金額が2億円を超えたのが2013年(平成25年)。以後3年連続で北海道一の実績を上げます。
2014年(平成26年)に9億を超え全国3位に伸びるも勢いは止まらずに、翌年2015年(平成27年)には15億円、2016年(平成28年)には20億円、件数にすると95,107件!
上士幌町のふるさと納税の寄付金額はなぜ上昇したのか
2008年にスタートを切った「ふるさと納税」制度ですが、実は当初、上士幌町としてはまだ寄付金に対する返礼品などの特典を設けていなかったんですね。
2011年後半から特典の必要性を感じて、翌年に開設された「ふるさと納税」初のポータルサイトである「ふるさとチョイス」に特典をあげたのが始まりです。
当時、ふるさと納税の制度が始まってから4年が過ぎてはいたのですが、まだまだ国民には馴染みがうすかったのが現実でした。そんな中で納税代行サービスを始めた「ふるさとチョイス」は当時、代行サービスを扱う唯一のポータルサイトでした。
上士幌の町長は「ふるさとチョイス」の存在を知るや否やすぐに代表に上京して代表に面会を求めました。
他にも、真っ先に寄付金のクレジット決済を導入したり、特典となってる町の特産品開発のために生産者に補助金を出したりと、様々な理由が重なった結果の寄付金額推移なのです。
上士幌町のふるさと納税の寄付金額上昇まとめると
- ふるさと納税制度にすぐに反応した
- いち早く納税代行サービスに目をつけた
- 寄付金のクレジット決済導入
- 特産品開発のために補助金を出した
- 返礼品のクオリティが抜群に高い
これらの要因が絡み合った結果、上士幌町に対する寄付金額に一気に火がつきました。
上士幌町は2016年(平成28)年度にそれまでの最高額の21億円の寄付を集めながら、翌年度は16億円と5億円も減らしました。
その理由は、総務省が行き過ぎる返礼品を出している自治体に警報を鳴らし始めたからです。
ふるさと納税の返礼品の枠は寄付の3割までと決まっています。これが破られ、さらに金品やよその地域の特産品を安く大量に仕入れて提供するまでに掟破りがエスカレートしました。
そんな中、上士幌町は「返礼品はそのまま3割の枠内でやる」ことを愚直に貫きました。
町の予想通り、前年に比べて大きく失墜したものの、前年比75%にとどまりました。半減は覚悟していた上士幌町は「納税者の中には返礼品の優劣や商品価値だけで判断する人ばかりではないことが証明された」と町を応援してきた、特にリピーターの人たちを中心に感謝の意を示しています。
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